「GビズID(gBizID)」という言葉を聞いたことがありますか?
GビズIDを使うと、補助金の「電子申請」だけでなく、様々行政サービスを受けることができるようになります。補助金と言うと大企業をイメージされる方も多いかもしれませんが、中小企業や個人事業主の方向けのサポートも豊富に用意されているんです。起業したばかりの個人事業主の方からも、ご相談を受けるようになりました。
返さなくて良いお金とあって「もらえるならもらいたい!」と前のめりになってしまう方もいらっしゃいます。ただ、補助金は種類が豊富なうえ申請期間も限られており、すぐにお金をもらえるというものではありません。
逆に、補助金をもらうほどではないという個人事業主の方も多いようです。しかし昨今の不安定な経済状況の中、どの業界に何があるかは分かりませんよね。だからこそ、懇意にしてくださっている個人事業主の方には、何かあった時のために準備をしておくことをお勧めしています。
GビズIDの取得。個人事業主の方は屋号に注意!
補助金の申請時に必ず必要になるのが「GビズID」。
インターネット申込ですぐに取得できると思いきや、意外と時間がかかります。さらに取得時、個人事業主泣かせの罠も…。GビズIDの取得は無料なので、いざという時にすぐに使えるよう、暇なときに取っておくことをお勧めします。
GビズIDのサイトにも記載されていますが、必要な書類等は下記の通りです。印鑑証明は古いものだとNGなので、GビズIDを取得するときに取り寄せてくださいね。
- 個人事業主の方:印鑑登録証明書
- 法人の方:印鑑証明書
- 登録印(ハンコ)
- 申請用端末(PC等)とメールアドレス
- SMS受信用のスマートフォンor携帯電話
屋号に注意
個人事業主の方向けの注意ですが、申請内容の入力時に「法人名/屋号」という項目があります。この部分に店名を書いてしまいそうになるのですが、個人事業主の場合は氏名を書かないと申請NGとなり、再申請の通知が届いてしまいます。(屋号を書けとは一体…?)
というわけで、個人事業主の皆様。屋号には氏名を書きましょう!
あとは印鑑登録証明書と同じ住所を記載しておけばOKです。(店舗ではなく、自宅の住所になる人もいらっしゃると思います)
GビズIDを取得しておけば、いざコンサルや士業に補助金の相談をするとき、話がスムーズに進むこともあります。時間があるときで良いので、挑戦してみてくださいね。
業務と並行して補助金を申請するのは大変。
種類もあれば期間もあるので、うっかり申請できず「来年チャレンジしよう」となりがちな補助金だからこそ、余裕のある時に興味を持って取り組み始めるのが大切です。補助金の申請が通ったとしてもすぐにお金が振り込まれるわけではないので、困ったときに申請の準備を始めると、手段と目的が逆転する状況に陥ることもしばしば。
例えば東京都の「令和6年度 新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」では、直近決算期の売上高が2019年の決算期以降のいずれかの決算期と比較して減少している、又は直近決算期において損失を計上している都内中小企業(個人事業主を含む。)が対象者となっています。減少している売上を伸ばすための経営改善計画は必要ですが、補助金をもらうための事業を考えてしまう事業者の方がまれに飛び込んでいらっしゃいます。こうなってしまうと、私個人の感覚ではうまくいかないことが多いように思います。
事業の定期的な見直しとDX化
余裕のある時に補助金を考える、というのは何もおかしいことではありません。事業を続けるため、事業を拡大するために、必要な資金を「補助金」としてもらうことを、国や行政が推奨しています。(だからこそのあの種類と回数が用意されています)
IT関連、DX関連の補助金は、ツールの普及に伴って今後もどんどん出続けることでしょう。「将来、自分の事業を大きくするため」に補助金をうまく活用する場面において、行政書士として、またDXコンサルタントとして関わることが出来たら、これ以上に嬉しいことは無いと思っています。
ところで補助金はコンサルも多いので、インターネットやSNS上には情報があふれかえっています。その中でも私がお勧めするのはこちらのサイトです。
みんなの助成金
申請ALL.com
どちらも私が尊敬する先生の運営されているサイトです。人々と政府をつなぎ、円滑な行政手続を支援することにこだわったサイトなので、東京の未来を見据えた政策と補助金情報が一目でわかります。X(twitter)にも補助金情報をポストしているアカウントはたくさんあるのですが、期間がずれていたり過去の情報がそのまま載っていたりすることもあるので、必要な時に最新の情報を信頼できるプロに聞く…という流れを作っておくことをお勧めします!
何より一番大切なのは、あなたの事業が長く続くことです。自分に関係ないと思っていた方も、一度お住まいの地域の補助金を確認されてみてくださいね。